ブラウザで水分子をシミュレーション!Forblaze MD Sandboxの使い方ガイド
「分子動力学(MD)シミュレーション」と聞くと、高性能なワークステーションや複雑なコマンド操作が必要だと思っていませんか?
Forblaze MD Sandbox なら、普段使っているWebブラウザだけで、今すぐに原子の世界を体験できます。今回は「水(Water)」のモデルを使って、その基本的な遊び方を紹介します。
Forblaze MD Sandbox とは?
PCに何もインストールすることなく、リアルタイムに物理計算を行いながら、原子をマウスで直接「掴んで動かせる」シミュレーションツールです。教科書で見る静止画とは違う、動的な物理現象を直感的に理解するのに最適です。
1. アプリを起動して「水」モデルを選ぶ
まずはアプリのページにアクセスしましょう。
アプリを起動する
起動すると初期状態が表示されますが、今回はプリセット機能を使って水モデルを呼び出します。
画面左側のパネルにあるタブを [Model] に切り替え、Model Selectionの [Water (SPC/F)] をクリックします。

これで、64個の水分子(H2O)が箱の中に配置されました。
2. シミュレーション開始
準備ができたら、画面左上の [START] ボタンを押してみましょう。


静止していた水分子たちが一斉に動き出します。水素結合によって引き合いながらも、熱エネルギーによって絶えず位置を変えている様子が観察できます。左側の Status パネルでは、現在の温度や圧力などの数値がリアルタイムに更新されていきます。水分子は水素の動きが激しいので計算が不安定になることがありますが、 Condition タブの Time Step を0.2fsにすると安定します。計算を実行しながら Ensemble を切り替えたり、温度圧力を変えることもできます。
3. 原子を「手」で触ってみる
ここからがMD Sandboxの真骨頂です。計算中の分子に直接干渉してみましょう。
左パネルの [Interaction] タブを開き、モードを [Grab Atom] に切り替えます。この状態で、画面内の水分子をマウスでドラッグしてみてください。

掴んだ原子(黄色)は周囲の分子を押し退けたり、逆に引きずられたりする様子が見えるはずです。激しく動かすと系にエネルギーが注入され、全体の温度が上昇する様子もStatusパネルで確認できます。
まとめ
このように、Forblaze MD Sandboxを使えば、複雑な設定なしで分子シミュレーションの面白さに触れることができます。今回は水モデルを紹介しましたが、他にもNaCl(塩化ナトリウム)やArgon(アルゴン)などのプリセットも用意されています。
ぜひ色々なモデルや設定を試して、ミクロな物理の世界を楽しんでみてください。